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2019年7月9日火曜日

うつ病を経て、得られる力

鬱病を経て




うつ病患者の方で、
そのことを『恥ずかしい』『情けない』
と感じてしまっている事はありませんか?
私もその一人で、
診察から投薬治療に至るまで
親にすら相談せずに
抱え込んでいた時期がありました。

しかし、長い間そんな奮闘をしていると
周りにも同じ境遇の方がいることに気がつき
実は、自分だけが特別
苦しい思いをしているのではないという事を知り
今ではうつであることを隠すことなく生活しています。
『情けをかけられるのではないだろうか』
『迷惑をかけるのではないだろうか』
『白い目で見られるのではないだろうか』
そんな考えは、取り越し苦労でした。
というのも、うつ病と縁のなさそうな人ですら
酷く落ち込むことがあると知ったからです。
気分のいい日があれば、理由もなく憂鬱な日もある
うつ状態は自然なことなんですね。


精神科医の見る、うつ患者の未来

うつ病の発症から完治までを見ている
精神科の先生から聞いた話です。
私が先生に
『他の病とちがって、
うつ病は漠然としていて不安です』
と話したところ、先生より
『喘息(ぜんそく)の発作が出たら
仕事を休むでしょ?』
『うつ病の発作が出たら
やっぱり休む必要があるんじゃないかな』
とお話がありました。
たった一回のやり取りでしたが
とても印象的な内容でした。

私はひどい動悸
動けなくなることがありました。
そんな時に休むことが後ろめたいなんて、
思いたくはありませんでした。
先生の言葉を思い出すと
気持ちが楽になります。

それに、やり取りの中で
『うつ病は他の病気と違い、乗り越えるごとに
心という部分が強くなっている』
と仰ってくれました。
今思えば、たしかにそうです。
いまだに動悸症状はありますが、
心は以前よりはるかに前向きです。
うつ病から逃げず、向き合ってよかったと
心から思います。


うつ病の経験談より

私のうつ病は
まだまだ、克服とは
呼べる状況ではありませんが
奮闘するというよりも
上手に付き合っていける段階にまで
良くなったと感じています。

症状が軽くなり
普通に日常生活を送れるようになった方の話を
先生に聞かせていただきました。

みなさん一様に
『人に優しくなれた』
『人の気持ちがわかるようになった』
と言うそうです。

うつ病とは、特殊な病気なのは確かで
社会にこれだけ浸透していても
『心が弱い』『逃げている』といった
偏見がどうしてもあります。
しかしうつ病を体験していると
他人の痛みを
素直に理解してあげられる力が
養われる気がします。

また、家族や友達のサポートから
どれだけ自分を思ってくれているのかを
知ることが出来るようです。
これは、他人を信じるうえでも
とても役立ちますね。

また、うつとの奮闘は
自身を知る良い機会になります。
自分の扱い方がわかると
気持ちの波を
上手に乗りこなす事ができます。

そして私がいちばん実感できたのが
うつ病患者と正しく接する事ができる
ということです。
うつを経験したからこその
うつのスペシャリスト。
これは決して恥じる事ではありません。
他人の痛みがわかるということは
とても素晴らしい能力です。


まとめ

うつ病の生活は、ほんとうにしんどいです。
どのくらいか、なんて
表現できないし
思い出したくもありません。
でも、他人への興味が深まったのは
私自身が感じる所です。
みなさんも、うつ病が
ただの病気ではなく
心の勉強なのだと思って
自分と向き合ってみてはいかがでしょうか。

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