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2016年2月9日火曜日

スキンシップは心の栄養、その重要性とは?





外国では、ハグで挨拶する光景を
よく目にします。
それとひきかえ、日本と言えば
ボディータッチ=犯罪行為
という印象が強いように思います。
言いすぎでしょうか?

しかし、他人に触れるという行為は
心理的に大きな役割を
果たしているのです。


触れるということ

〝皮膚は露出した脳〟
という言葉があります。

人間の感覚の一つ触覚
皮膚から感じ取ります、
そして皮膚は、直接に社会と接していて
触れることにより敏感に察知します。
そういった意味で、露出した脳と
言われているのですね。
触覚は脳へ大きく影響します、
手触りが悪くザラザラしていると
心も不快に感じたり
いつまでも触っていたくなる
心地良い感触など
とても敏感で、想像以上に
脳への影響が大きいのです。


他者に触れるということ

まず、人同士が触れる場合は
お互いのパーソナルスペース
入り込むことが前提となります。
パーソナルスペースは
0cm~45cmとされ、
その縄張りに他者が入った時に
嫌悪感を感じないことが
スキンシップへの一歩といえます。

人と人が触れ合うとき、
お互いの触覚が反応します。
五感の中で唯一、お互いが
同じタイミングで感覚を共有するのです。
それを心地良いと感じるのであれば
相手をそれだけ信用していることになります。
また、皮膚感覚が敏感な人は
対人関係も敏感です。
よく痴漢で冤罪になるケースが多いと聞きますが
こうしたそれぞれの感じ方の違いが
影響しているのかもしれませんね。



触れる心理的なメカニズム

他者に触れられ、心地良いと感じる時
オキシトシンという脳内物質が出やすくなります。
この物質
緊張をほぐし
ストレスを和らげ
情緒を安定させるなど、心を良い方向へ
導いてくれます。
また別名
絆ホルモン・愛情ホルモン
と呼ばれ、他者との絆を深めたり
愛情を育む際にも重要な物質です。
そしてこの物質は、スキンシップされる側だけでなく
スキンシップをした本人も分泌されます。
絆ホルモンという名前の由来ともなる現象ですね。
昔から伝わる手当てという言葉もここからきていて
触れることで、痛みが和らぐことがあるそうです。
『いたいのいたいの、とんでけー』も
実は効果的な治療だったんです。

またそういった医療的な触れる治療を
タクティールケアといいます。
医療などの現場にも浸透しつつあり
未熟児や認知症の方に対しても
非言語コミュニケーションのひとつとして
とても効果的であるとされています。

スキンシップ不足による自己否定

スキンシップは、言葉以上に
相手へ愛情を伝えるコミュニケーションです。
幼少期に親子の触れ合いが少ないと、
子どもが鬱病になる割合が高いとされています。
触れてもらうことは、
相手に受け入れられるということ。
スキンシップが少ないと、
自分が受け入れられていないと感じ
自己否定をするようになります。

しかし、あとからでも充分取り返せるので
愛する相手とは、
積極的にスキンシップしてみましょう。


昔の子どもは遊びからスキンシップを学んだ

日本でも、実はスキンシップはありました。
昔の子どもたちは
遊びながらにしてスキンシップの重要性を
知っていたといいます。
おにごっこ
だるまさんがころんだ
かごめかごめ
などなど、触れることに意味を持つ遊びが
盛んに行われていました。
私の学生時代にも
ポコペンてつなぎおにという遊びが
流行っていましたね。
今はそういった遊びは
残っているのでしょうか。
外でもゲームをする時代、
今の子どもはスキンシップを
楽しめているのでしょうか。
少し心配です。


触れるということは、世界を知ること

触れるコミュニケーションに
言葉は必要ありません。
そのため、赤ちゃんとお母さんは
言葉を交わす前に
触れるというコミュニケーションを行います。
また赤ちゃんは、視覚・聴力・嗅覚ではなく
触覚により世界を知ろうとします。
なんでも触り、なんでも口に入れます。
口に入れるのは、触れる事による刺激が多いため
口で感触を確かめるためです。

人の潜在的なコミュニケーションは
もしかしたら言語より
スキンシップにあるのかもしれませんね。
番外編・動物に触れる
以前もアニマルセラピーで紹介したように
動物との触れ合いは
心に癒し効果をもたらします。
今回はとくに、触れることについて
考えていきます。

先ほどもいった通り、触れる側にも
癒し効果は生まれます。
そのため、動物に触れることは
とても良い効果を生むとされています。
医学的にも、心拍数や血圧が下がり
心のみならず体まで落ち着くと
検証で明らかになっています。
その相手は、犬や猫など
メジャーな動物でなくともいいそうで
カメなどでも効果は得られるとか。
ただし、動物によっては
触れられることが
ストレスになる種もいますので
お気を付けください。
ちなみに我が家で飼っていた
アホロートル(ウーパールーパー)は
自ら撫でられに来る変わり物でしたがw

私のお勧めはウサギです。
しつけができてフンの掃除がカンタン、
鳴かないし人懐っこい。
なにより肌触りが良いですね。
私が可愛がっていた子は
手の下に顔をつっこみ
自ら撫でてくれとせがんできました。


まとめ

おわかりいただけましたか?
触れるってすごいんです。
逆にいうと、鬱病患者にとって
触れてもらう行為は
とても必要なんです。
鬱病は
社会的な部分に不安を抱える病気ですので
心の安定と共に、対人関係の自信にもつながります。
生活にスキンシップ、取り入れてみませんか?

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